すずの郷本館のこだわり
ここでは、設えを整えることで今までできなかったことも入居者ご自身でできることを増やし、生活の幅を広げ、心も体も元気になっていただき、生きる意欲・喜びにつなげていくために工夫した設えをご紹介します。
台所
- 入居者の方と一緒に料理を作ったり、洗ったりするためにキッチンの高さは床から80cmと一般より低い高さになっています。
- キッチンのシンクは2つあり、1つは車椅子の方でも使えるよう高さは床から65cm。蛇口はレバー・ハンドルで使いやすい向きにかえて使えるよう蛇腹になっています。
食堂
- 椅子の高さは4種類（36cm・38cm・40cm・42cm）、テーブルの高さは3種類（55cm・60cm・65cm）あります。
- 高すぎないテーブルを前に置いて足がきちんと床につく適切な高さの背もたれのある椅子に深く座り、前屈みの姿勢で食事をしていただくためにも椅子やテーブルの高さを個々に合わせるようにしました。（高いテーブルは脚切りして、低く変えれるよう木製の4本脚のものが良いです。）
厠
歩行が困難でも立てる方はたくさんみえます。片麻痺の方も手すりを使えば、立ち上がって便座に座り、用をたすことができます。できるだけトイレに行っていただくために環境を整えることが必要です。
- 扉は車椅子での出入りがしやすいよう3枚引き戸で開口部を広くとってあります。
- 便器の位置を入口の横（右側または左側）にすることで車椅子から便器への移乗が容易に行えます。入居者の方が１度立ち上がって体を半回転しなくて良いのでお一人でもトイレに行けるようになります。
- 便座は座った時に足がきちんと床につき踏んばれるよう高さは床から40cmです。
- 便器前方の手すりとアームレストを利用して移乗します。
- ペーパーホルダー、ナースコール、電灯スイッチは低い位置に設置してあり、使いやすくなっています。
- 手洗いは移動の妨げにならない位置に65cmの高さで、蛇口はレバーハンドルです。
- 小便器は足が前に踏み出せるように床置きではなく壁付けになっています。
お風呂
お風呂は全て個浴で機械浴ではありません。お風呂とはゆったりと肩まで浸かって心と身体を癒す場所です。家のお風呂のように、または温泉に来たかのようにいつでもゆっくりと時間を気にせず入っていただけます。 また坪庭があり、お湯に浸かりながらのんびり眺めることができます。
- 青森ヒバの浴槽が3種類（大・中・小）あり、どんな方でも入れます。コンパクトなスペースで寒々しくありません。
- 洗い台の高さ、椅子の高さ、浴槽の高さは全て床から40cmで、どなたでも入りやすいお風呂です。
- 洗い場の台に穴をあけてあり、これが手すりになったり、台にかかったお湯がその穴から排水口に流れるため足元が滑りにくくなっています。
- 脱衣室にはトイレがあります。脱衣棚は手すりがついており、着替えの際、立ち上がりやすい工夫がしてあります。バスタオルや衣類などの洗濯物は廊下に出て、洗濯室に行かなくても脱衣棚の下から送り出すことができます。
